日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年7月20日人はなぜ自己紹介をするのか?

 

★誰でも緊張する自己紹介


職場や職場以外の活動の場で自己紹介をした経験は誰にでもあると思います。しかし、大抵の場合、やれと言われたので仕方なくやる、というものなのではないでしょうか。私も今まで就職、転勤、転職などの場面で幾度も自己紹介をしてきましたが、例外なく、仕方なしにやっていました。そして、仕方なくやらされているため、いつもかなりあがっていたように記憶しています。
自分から『話したい!』と思う話はあがりません。緊張するよりも、話したい、という思いが強いからです。しかし、仕方なしにやらされる話は、話す内容にも自信が持てないので少なからずあがってしまうのです。
今回はあがらず効果的に自己紹介をするポイントをお話します。

 



★自己紹介の目的


皆さんは自己紹介をする目的を考えたことがあるでしょうか? 改めて問われると、そんなこと考えたことないな、と思われることでしょう。しかし、話にはすべて本来の目的があります。自己紹介にも目的があります。それは、
・自分の名前を覚えてもらう
・自分という存在を記憶してもらう
ということです。しかし、多くの人がその目的を意識せずに儀礼的に行っています。これはとてももったいないことです。せっかくなら、この目的に沿った自己紹介をしたいものです。

 

★名前を覚えてもらう


まず、自己紹介の目的の1つ目である、名前を覚えてもらうために、名字だけでなく名前までハッキリ言いましょう。
その際に「たなかいちろうです」と名字と名前を続けて言うのではなく、「たなか いちろう です」と、名字と名前の間に少し『間』を入れるようにしましょう。
また、名前を繰り返し言うことも効果的です。一般的に自己紹介では自分の名前を1回しか言いません。それも、始めに言ってしまうので、その後の話を聞いているうちに聞き手は何という名前だったか、すっかり忘れてしまいます。なので、自己紹介の最後に「たなか いちろう です。どうぞ宜しくお願いいたします」と繰り返し言うと聞いている人の記憶に残りやすいでしょう。

 

★自分の存在を記憶してもらう


次に、2つ目の目的である、自分の存在を記憶してもらうためには、記憶に残るような話をするとよいでしょう。
例えば、出身地や前職、趣味などを紹介する中で、少し変わったことを言うと効果があります。
「私は大阪出身です。粉もんの食文化が盛んで、お好み焼きなどが普通の家庭でもおかずとして出てきます。私も子供の頃はよくたこ焼きをおかずにご飯を食べていました」
「私の趣味は映画鑑賞です。特にハリー・ポッターシリーズが好きで、すべて劇場で見ました」
聞き手が「へぇ、そうなんだ」とか「ああ、私と同じだ!」と思うような話をちょっと入れるだけで聞いている人はあなたの存在を記憶してくれることでしょう。


★他の人の話につなげて話す


また、異業種交流会などで、複数人が自己紹介をする場合は、他の人の話の一部からつなげて話すのもよいでしょう。
「先ほどの木村さんは山形のご出身とのことですが、私も山形出身で小さい頃から冷やしラーメンをよく食べていました」
こういう風に他の人の話からつなげると、ちゃんと人の話を聞いている人だな、と聞いている人は好意を持ってくれます。また、話題に取り上げた人とは共通するものがあるはずなので、自己紹介後、すぐに仲良くなれる可能性もあります。

 

★短く切り上げる


ところで、自己紹介で注意することがあります。それは長く話さない、ということです。人は自分のことになると色々と話したくなるものですが、他の人はそうした話に興味はありません。せいぜい長くても1分半に収めるべきです。ぜひご留意ください。

 

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